先日ちょっと新型スティーズの型番表記がクソって話を書きました。
でまあ少し時間を置いて改めて考えるとやっぱりクソで、本当にわかりづらいです。
だいたいもう30年もベイトはB(Bait)と表記していたのに、急にC(Casting)に変更するのもクソとしか言いようがありません。
スティーズ(とブラックレーベルトラベル)は頭にCがつくとベイトで、その他のモデルは末尾にBがつくとベイトって、普通に考えてわかりづらいでしょう。
2021年以降完全に切り替えるつもりだけど、でもシリーズの途中で変更するのは難しいから仕方ないっていう状態での混在ならまだ理解できますけど、セブンハーフなんて昨年秋のモデルなんだからどうとでもなったでしょうに末尾にBだし。
BだのCだのももちろんひどいですが、今年発売(シリーズ自体がリニューアル)のバスロッドはテーパー表記がなくなったのもまたひどいです。
これは製品の説明として致命的な欠陥と言わざるを得ません。
冒頭で紹介した以前の記事にも書いたように、どんなロッドなのかが型番を見てもわからなくなりました。
テーパー表記をしないことのクソさが現時点でよく表れているのがプレッソです。
プレッソは初代(シルバークリークプレッソ)からテーパー表記をしておらず、かれこれ17年?基本的に長さと硬さの記載しかなく、モデルによっては末尾にS(ソリッドティップ、またはオールソリッド)だったりSVF(高密度カーボン素材)だったり、また同一シリーズ名(プレッソ、プレッソリミテッドなど)の後継機には世代を表すと思しきアルファベット(V、Jなど)がある程度でした。
ところが最近、ベリーからバットにパワーがあるけれどソフトティップで先調子のようなモデルは、62MLFや60MFといった型番表記になっていて、ファストテーパー(先調子)を表す記号であるFが記載されています。
これって結局テーパー表記が必要ってことですよね?
そうしたら全モデルにテーパー表記をしたほうがわかりやすくないですか?
ダイワのテーパー表記はX(エクストラファスト)、F(ファスト)、R(レギュラー)、S(スロー)と4種類あり普通に考えれば十分でしょうし、もしこれで足りないならば例えばXとFの中間ならばXF、FとRの中間ならばFRとすればいいでしょう。
そもそも記載しないというのは何もわからないということなのですから、仮に4種類(後述するようにFRなどの中間を採用すれば7種類)では少なくて実際のロッドのテーパーを表すには精度が低いとしても、何もわからないのとは比べるべくもないほどにわかりやすいです。
たとえばプレッソリミテッドAGSにPRS-LTD AGS 55M-SMTというロッドがあります。
説明文には「超ショートSMTを搭載した、仕掛けて獲る攻撃的ロッド。PEラインと最高の相性を持つ。ラインテンションを操る、メリハリの効かせたメソッドに特に最適で、デジ巻きやリフト&フォールの釣りで、短い距離でどれだけルアーがアクションしたか、ボトムに着底したかがまるで見ているかのように鮮明に感じ取れる。トップウォーターの釣りにおいても抜群の使いやすさを誇る。」と記載されていて、型番とあわせて確認することで、SMT(スーパーメタルトップ)で感度を維持しながらも初期の弾きは回避しつつ、強いベリーでかけるタイプのロッドであることがわかります。
これもPRS-LTD AGS 552UL/MXS-SMTとでも書いてくれれば、ティップのSMT部分が柔らかいけどベリーから一気に硬くなる超先調子の掛け特化モデルなんだなってことがわかります。
わざわざ「超ショートSMTを搭載した~」なんて書かなくてもそれなりにわかるわけです。
まあもちろん説明文がつけられるならより詳しく説明するのが道理なので、説明は説明であるに越したことはありませんが。
もし仮に可変テーパーだと表記しづらいということだとしたら、低負荷(通常使用時)のテーパーが基本的な竿の操作感になるわけですから、低負荷時のテーパーを表記すればいいと思いますし、そうでなくどうしても可変テーパーとして表記したいのならば、パワー表記のときにしていたように/で区切って、Fに負荷をかけるとRになるならF/Rにしたり、Rに負荷をかけるとSになるならR/Sなどにすればいいじゃないですか。
これも何をどのように表記するにしても、表記しないよりわかりづらいことはありません。
FからR,Sにきれい曲がりが変わっていくことを売りにしたいということであれば、文字によるテーパー表記ではなく、負荷をかけたときの竿の曲がりの絵をカタログに入れるようにしたほうがいいと思いますよ。
逆に負荷によって調子の変わらない竿を作れるもんなら作ってみろと思いますけどね。
仮に作ったとして使い物にならないでしょうが。
だらだらと書いてきましたが、型番というのはそれを見た人にその製品の情報を伝えるためにあるのでありわかりづらいものではいけない、情報量を減らすのはユーザーへの態度として真摯でないという話でした。
元の型番表記が他社に比べて圧倒的に優れていただけに悔やまれます。
来季からまた戻してくれることに期待しますが、無理でしょうね。